【安全衛生・お薦めの一冊】『製造現場の安全衛生に想いはせれば…』

2025.01.28 【書評】
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災害多発時代の歴史知る

 2015年から2022年まで『安全スタッフ』誌で8年間連載していた「想いはせれば」が一冊の本になった。本書は、厳選して78回分を掲載したもの。労働災害が多発していた高度成長期に化学メーカーの安全衛生担当者を経験し、中災防安全衛生教育センターの講師を務めた末松清志さんが体験談や防止対策について思いの丈を綴っている。

 目次をみると「労働災害のニオイ」「15歳の感電死亡事故」「魔の時間午前4時」「顔面ヤケドの真相」などショッキングなタイトルもあるが興味をそそる。

 一例を挙げると「ちぎれた2つの指先」では、末松さんがОB会での話を紹介。50年前に高校を卒業したばかりで当時青年だった人がホッパーの中の撹拌羽根にはさまれ指先を切断した。「あのときはいろいろお世話になりました」と言ってきたが、今日までどんなに不自由だったか、恥ずかしさや気後れはあったか、と考えが巡ったという。

 先人の教えが学べるほか、安全衛生のナマの歴史を知ることができる一冊だ。

(末松 清志 著、労働新聞社 刊、TEL:03-5926-6888、B6判/208ページ、税込1870円)

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2025年2月1日第2467号 掲載
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