【今週の労務書】『判例ナビゲーション 労働法』
2014.05.12
【書評】
著者3人の鼎談を収載
最近の労働判例の傾向を、「労働者・使用者」「有期雇用・派遣労働・偽装請負」「懲戒処分・内部告発・競業避止」などの類型別に、かつ一判例につき見開き2ページというコンパクトサイズにまとめた学習書である。
取り上げたのは、いずれも理論的・実務的にみて重要な判例ばかりで、一般人には分かりにくい部分があっても、著者らの「評釈」が理解を助けてくれる。労働者の権利意識が高まっている今、企業の労務担当者や人事担当者必読の書と位置付けたい。
類書との大きな違いは、「重要論点分析」として収載した著者3人による鼎談部分で、「人事」の法的知識を深めたいムキには非常に参考になる。
(道幸哲也・小宮文人・本久洋一共著、日本評論社刊、TEL:03-3987-8621、2000円+税)
平成26年5月12日第2968号16面 掲載