【今週の労務書】『増補改訂版 ヤフーの1on1 部下を成長させるコミュニケーションの技法』
2025.03.15
【書評】
対話の主導権は部下に
本書は、旧ヤフー社の元人事執行役員が執筆したもの。1on1の目的を、部下の成長支援のために行うと定義し、効果的に行うポイントを説明している。
同社においては、業務命令として「週1回、○分間必ずすること」などと義務付けたことで、制度が社内に浸透したという。上司の役割は傾聴に徹し、部下が自らの課題を言語化することとした。「今日は何を話そうか」と切り出し、対話の主導権は部下の方に持たせる。
ただ、すべての部下が積極的に話してくれるとは限らないため、その場合は、仕事ぶりを観察したり、周囲のメンバーに尋ねたりして、会話の糸口を探すのが良いとした。事前に話したいテーマをメモ書きしてきてもらう手法も推奨している。
(本間 浩輔 著、ダイヤモンド社 刊、税込1980円、TEL:03-5778-7233)
令和7年3月17日第3489号16面 掲載