【今週の労務書】『Q&A フリーランス法の解説』

2025.03.22 【書評】
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「辞書」としても活用可

 省令やガイドライン策定にも関与した、労働法と経済法の専門家が編著者を務めた一冊。昨年11月施行のフリーランス法について、Q&A方式で解説している。条文の順番どおりの構成となっており、頭からはもちろん、「辞書」のように、実務のなかで疑問が生じた部分を都度ピックアップして読んでも良い。

 間に挟まるコラムも興味深い。たとえば「コラム8 契約交渉中のハラスメント」では、ガイドラインにおいて「望ましい取組み」とされた経緯を振り返りつつ、「軽視してもよいと決して勘違いしてはならない」と警鐘を鳴らす。契約交渉中・締結後のどちらの場合でも、損害賠償責任や刑事責任が問われ得ることに違いはなく、防止に真摯に取り組まなければならないとしている。

(鎌田 耕一・岡田 直己 編著、三省堂 刊、税込3080円、TEL:03-3290-9411)

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令和7年3月24日第3490号16面 掲載
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