【今週の労務書】『社長、だからあなたの会社はブラック企業と呼ばれるのです!』
2015.01.12
【書評】
労働時間の点検を
本書は、500社を超える企業の労務管理に関与してきた特定社会保険労務士が、「ブラック企業」から脱出するための企業風土づくりのポイントなどを解説したもの。
経営者が労働法に無知であるがゆえに法令から逸脱しているケースもブラック企業に当たると指摘した上で、ブラック企業として社会的な注目を集めた場合のデメリットを強調。実在する大企業の事例を挙げながら、売上げの激減や会社の倒産を招くと注意を喚起している。
ブラック企業から抜け出すため、ワーク・ライフ・バランスを考慮した労働時間になっているか点検するよう提案。さらに、従業員がイキイキ働ける「ホワイト企業」をめざし、従業員が主体性を持って働くことができる制度の導入を勧めている。
(奥村一光著、青志社刊、TEL:03-5574-8511、1300円+税)
平成27年1月12日第3000号16面 掲載