【今週の労務書】『決定版! シンプル賃金制度のつくり方』

2015.01.19 【書評】
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役割の概念を再構築

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 賃金による動機付けの限界を指摘する著者は、個人の中から起こる”内発的動機”に着目する。成果主義は賃金や地位などの経済的動機に偏っていたと顧みて、未来の可能性へ報酬を約束する方向性を掘り下げていく。内発的動機がもたらす学習効果、探求心・向上心を生かすには、管理統制的な「役割責任」という評価尺度から、共同作業で内部成長を促す「役割貢献」へ転換すべきとしている。

 提唱される制度は、基本給をブロードバンドの役割給とし、独自の「ランク型賃金表」で全社員の給与水準、昇給テーブルを一元的に管理する。弱点とされる異動・配置の面でも、調整給いらずの昇格・降格を可能にした。職務と職能の折衷案にとどまりがちだった役割という概念に対し、再構築を試みている。

(菊谷寛之著、日本法令刊、TEL:03-6858-6966、2200円+税)

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平成27年1月19日第3001号16面 掲載
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