【今週の労務書】『働く人を守る――「連合」25年の実像と役割』
2015.02.02
【書評】
多彩な執筆陣で編纂
大企業・正社員組合と揶揄されがちな労働組合のナショナルセンター「連合」への偏見を絶つべく、昨年11月の結成25年を機にその全貌を明らかにしたのが本書。
執筆陣は、労働評論家の著者を中心に、厚生労働省OB・労働ジャーナリスト・元労働運動家という異なった視点を有するメンバーで構成し、「連合」という組織が持続可能な社会を構築していくうえで欠かせない存在であることを客観的・多角的に浮き彫りにする。
素人には分かりにくい労働運動の歴史も「です・ます調」の平易な語り口で分かりやすく紹介。時々の社会情勢なども豊富な写真で読む者の視覚に訴え、全編にわたってふんだんに盛り込んだ「脚注」や「コラム」も読者の理解を助けてくれる。
(久谷與四郎編著、日本リーダーズ協会刊、TEL:03-3260-6371、1800円+税)
平成27年2月2日第3003号16面 掲載