従業員満足の向上を支援/安光社会保険労務士事務所 安光 好宏
日本茶の高級ブランドである宇治茶や世界遺産の平等院等で有名な京都府宇治市で社会保険労務士事務所を開業して、15年になる。ここ数年は、就業規則の整備を中心とする中小企業における労務面のコンプライアンス経営の推進に力を入れてきた。
最近は、以前では考えられなかったような労務面のトラブルが発生する。インターネット社会のなかで、歪んだ権利意識が徐々に蔓延してきているように思う。そして、こういう意識は、本人というより、親や配偶者、一部の専門家がサポートしているケースが多い。「モンスターペアレント」が職場に出現してきているのである。
このような問題社員が存在する限り、企業としてのリスクヘッジとトラブル予防、そのためのコンプライアンス経営が必要になってくる。
社労士業15年目を迎え、中小企業の維持発展に必要な人事労務面の課題は何か、社会保険労務士が果たす役割は何か、ということをよく考える。私なりの考えとしては次の2点になる。
①リスクヘッジのための「守り」のコンプライアンス経営のほか、優秀な人材の確保・定着を狙いとする「攻め」のコンプライアンス経営が必要である。
②経営指針(理念・方針・計画)に基づくビジョン経営が欠かせない。
組織論で有名な経営学者のバーナードは、組織の成立のための3要素として①共通目的、②貢献意欲、③コミュニケーションを挙げ、組織の存続のためには共通目的の達成と構成員の満足が必要としている。
企業の維持発展には、顧客が満足するような商品・サービスの提供が鍵になってくる。そのためには従業員が企業目的をしっかりと理解し、貢献意欲を高め、いきいきと働くことが重要である。ビジョン経営によって企業目的を明確にし、組織としてのコミュニケーションを豊かにし、従業員満足を追求する。
その具現化のお手伝いをすることが、社会保険労務士としての私のこれからの宿題であり、使命である。
私の事務所の経営理念は「私たちは中小企業の経営者と社員が夢を持ち、笑顔のはずむ魅力的な職場づくりにひとをテーマに貢献します」である。今後、この経営理念の実践化に努めていきたい。
宇治社会保険労務士事務所 安光 好宏【京都】
【公式webサイトはこちら】
http://yasumitu.jp/
※タイトルの社名は連載時のものです。