派遣受入れ職場の点検を/社会保険労務士法人すばる 代表社員 香田 史朗
当事務所では、人材派遣会社から労務相談を多く受ける。その際よく感じるのは、派遣会社ではなく派遣社員を受け入れている派遣先の対応である。
派遣先が派遣会社と契約をする場合、担当となるのは総務・人事部などの管理部門である。当然のことながら、労働者派遣法や労働基準法等の労働関係法令に精通している社員も多い。
しかし、実際に職場で派遣社員に対して仕事を指示する社員となると少ない。
そのため、派遣社員から雇用元の派遣会社に「契約以外の仕事を指示される」、「有給休暇を取ろうとしたら、ダメだといわれた」、「忙しくて休憩がとれない」等の相談が入る。
派遣会社は、派遣社員の雇用の安定のために、労働者派遣法においていろいろな措置が求められている。最近スタートしたものに優良な人材派遣会社を厚生労働省が認定する「優良派遣事業者認定制度」がある。その認定項目の一つとして「派遣社員から寄せられた不満や苦情について、適切に対応・改善がなされること」もある。
派遣会社の営業担当者は、上記の相談を受けたとき、管理部門に報告と改善を求める。
しかし、管理部門では、状況確認のための十分な時間が取れず、結局、職場の社員に対して必要な注意と指導を十分に行うことができずに終わってしまう。そのため、同様のトラブルがその後も起こってしまう。
一番困るのは派遣社員である。そこで、解決するために本人自身が直接労働局に出向くなどして相談をする。その後、労働局から派遣先の職場に調査が入り、派遣先は是正指導を受けることもある。
そうならないためにも、職場で多くの派遣社員を受け入れているが、多忙を極める各部門の責任者の方には、定期的な「職場点検と改善指導」を社会保険労務士の外部機関に依頼することをお勧めしたい。
当機関が、職場で適切に派遣社員を受け入れているのか否か労働者派遣法・労働基準法に基づく点検を行い、職場責任者に結果報告と問題点がある場合は改善のための指導を行う。当事務所はこの業務に力を入れている。派遣社員は重要な戦力である。職場でトラブルのない派遣先では、より一層のパフォーマンスを発揮してくれるはずだ。
社会保険労務士法人すばる 代表社員 香田 史朗【東京】
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