コミュニケーションが鍵/岡田社会保険労務士事務所 所長 岡田 州史
昭和63年に開業して、27年が過ぎた。29歳で社労士試験に合格し、社労士事務所で3年間勤務、32歳で開業した。開業当時は若造社労士だったが、今では還暦の初老社労士である。
弊所では、早くから社会保険・雇用保険関係の電子申請化を進めており、来年からのマイナンバー制度のスタートにも対応すべく、様ざまな対策をしている。
現在、マイナンバー制度対応セミナーなどで顧問先に対策方法をお伝えしているが、今後はそれぞれの顧問先での従業員への説明会、就業規則等規程の改正・作成、安全管理体制などの提案をする予定である。
また、労務問題などの対応については、まず顧問先の社長がどのようなお考えなのかを確認させていただいている。「御社の顧問として仕事をさせていただくということは、社長のために仕事をするのではなく、社長や役員そして社員のために、また御社の発展のために何が良いのかを提案させていただくということです。時として社長の意に沿わないことを申し上げるかもしれません」とお伝えしてきた。
設備や機械は電気や燃料を供給していれば、スペックどおりの性能を発揮する。しかし、人はどうだろう? 給料さえ払っていれば同じように働いてくれるだろうか? また、同じ給料でも仕事を意気に感じ、今まで以上の成果を上げてくれることもある。
仕事にやりがいを感じた人や仕事に楽しさを感じている人のパフォーマンスは高い。そういう社員の多い会社はやはり発展する。そして、社員たちの真ん中に社長が笑顔でいる。
そのような会社になるように社労士としてできることは何かを模索し続けてきた。そしてこれからも考え、提案していきたいと思っている。そこで実感するのは、やはりコミュニケーションの重要性である。
人事考課とリンクした賃金制度を導入している会社も、社内でこのコミュニケーションが十分できていないまま人事考課を実施すれば、社内の雰囲気が悪化するなどマイナスの効果しか生まない。人事考課を導入したいと思っている事業所には、まずコミュニケーションに関する実態を確認し、できていなければ研修などによりコミュニケーションの向上を図るよう提案させていただいている。
岡田社会保険労務士/行政書士事務所 所長 岡田 州史【兵庫】
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http://sr-okada.com
※タイトルの社名は連載時のものです。