【安全衛生・お薦めの一冊】『基礎からはじめる職場のメンタルヘルス』

2017.09.30 【書評】
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ストレス減らす工夫を紹介

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 職場のメンタルヘルス対策で重要とされる働く環境の整備や風土づくりには、産業医や保健師などの産業保健職だけでなく、管理者の関わりが欠かせない。本書は、企業の管理監督者や人事労務担当者に向けた入門書として、事例を交えつつ対策の基礎と、職場環境を変える取組みを解説する。

 事例では、「指示や情報が上手く伝わっていない」「上司の支援がない」「業務量に不公平感がある」といったストレスを感じる要因に対し、全員でスケジュールを話し合う場を設置したり、サブリーダーを配置、業務をローテーションで経験させるなどといった工夫を紹介。職場で活動を進めていくうえでの大きな指針になる。

 「健康いきいき職場づくり」を提唱する著者は、ポジティブメンタルヘルスは職場の一体感を高め、組織の生産性向上につながるという。企業の経営戦略としても取り組むべき重要な課題だ。

(川上憲人著、大修館書店刊、TEL:03-3868-2651、四六判、248ページ、1800円+税)

平成29年10月1日第2291号 掲載
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