労災隠しで建設業者を書類送検 木更津労基署
2017.11.08
【送検記事】
千葉・木更津労働基準監督署は、労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなかったとして、建設業者と同社の代表取締役A、取締役Bを労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで千葉地検に書類送検した。
労働災害は昨年12月18日、同社が6次下請となる千葉県袖ケ浦市の建設工事現場で起きた。養生作業に従事していた同社の労働者が、養生シートを持って後ずさりしたところ、足場の2段目(3.5メートル)から墜落。左手背打撲傷、右肘関節捻挫、腰椎捻挫等の負傷をし、約3週間の休業をした。足場には開口部があり、適正な墜落防止措置は採られていなかった。
同社の取締役Bは、自身が代表取締役を務める、東金市にあるD社の敷地内で転落事故によりケガをしたとする、虚偽の労働者死傷病報告を東金労基署に提出。労働者は労災補償を受けた。
事件は労働者が今年6月に、木更津労働基準監督署に相談したことで発覚した。同労基署が元請経由で確認をしたところ、同社は虚偽の報告だったと認めたため、書類送検した。同社の代表取締役Aは「元請にばれてしまうと仕事がもらえなくなると思った」と話しているという。
【平成29年10月19日送検】