違法な長時間労働 接客娯楽業の8割で違反が発覚 大阪労働局・28年度監督結果
2017.11.28
【監督指導動向】
大阪労働局は、長時間労働が疑われる1788事業場に対して平成28年度に実施した監督指導結果を公表した。1164事業場で、違法な長時間労働があったなどの労働基準関係法令違反が発覚している(違反率=65.1%)
違法残業の実態があったのは752事業場、過重労働による健康障害防止措置が未実施だったのが229事業場、賃金を支払っていないいわゆるサービス残業があったのは102事業場だった。
労働基準関係法令違反がみつかった件数は運輸業が364件で最多。違反率では、その運輸業を5ポイント以上上回る77.9%で接客娯楽業がワーストだった。
精神疾患を発症した労働者に対して1カ月100時間を超える残業を行わせ、それ以外の労働者25人に対しても月100時間を超える残業をさせ、さらに時間外・休日労働に関する労使協定(36協定)について限度回数を超えた違法な運用をしていた運輸交通業に対する指導事例も明らかにした。労働基準法第32条違反に関して是正勧告したうえで、特別条項の適正な運用、および残業時間短縮に向けた具体的な方策の検討・実施を指導している。改善基準告示に関する違反もみられたことから、それの遵守も求めた。