【安全衛生・お薦めの一冊】『高所作業のべからず65 安全な状態と行動が安心な職場をつくる』
2014.02.01
【書評】
落ちても安全に阻止
高所作業ですぐイメージできるのが、墜落・転落災害だ。墜落災害防止の決め手は「落ちない設備にする」ことだが、それができない場合、「落ちても安全にすぐ阻止する」のが望まれる。
本書は、いまあるものを有効に使って安全に作業するための手引書。①イラストは、高所作業の現場を忠実に再現しているため、見てすぐ分かる内容になっている、②「~べからず」の後に、必ず「どのようにすればいいのかを解説、③生産分野を中心として物流・建設・土木を含めて65のべからず事例が収められているのが、本書の大きな特徴だ。
例えば脚立については、「脚立の天板に乗って作業するべからず」と注意を促す一方、天板高168cmの場合、仮に身長170cmが天板に乗ると、頭頂部が約340cmになるといった数値的にも危険な状態なことを明示している。
(日本能率協会コンサルティング刊、中野洋一著、TEL:03-5427-5952、A5判、152ページ、税込1785円)
平成26年2月1日第2203号 掲載