【安全衛生・お薦めの一冊】『食料品製造現場の労働安全衛生 安全で健康に働ける職場環境の考え方』
2014.07.01
【書評】
機械ごとにポイント示す
食品加工機械による死傷災害は年間2000件近く発生し、そのうち4分の1は障害の残る重篤なケガを負っている。本書では、そうした食料品製造現場での労働災害を防止するため、労働安全衛生コンサルタント4人が自身の安全衛生診断などの体験をもとに、職場改善の手法を示している。
例えば、食品工場で使われる包装機械では、フイルムの交換時に切断機の刃に触れる災害が発生する災害が頻発。起動時に警報音を出す、安全ガードを開放したままの作業を微動運転にするなどの対策を紹介する。フライヤー、ミキサー、マッシャーなどよく使われている機械ごとの注意すべき点も説明している。
さらに、関係する法令や安全衛生管理についても網らしているため、経営者から現場の安全担当者まで幅広く活用できる。食料品製造に携わる人にぜひ御一読を。
(幸書房刊、(一社)日本労働安全衛生コンサルタント会東京支部編・著、TEL:03-3512-0165、B5判、202ページ、2700円+税)
平成26年7月1日第2213号 掲載