【安全衛生・お薦めの一冊】『墜落・転落・落下防止のための足場関連規則Q&A 改訂第2版』
2016.01.01
【書評】
床材のずれ防ぐ工夫を
建設業の労働災害は、高所からの墜落・転落が3割強を占め、とくに「足場関係」のものが多い。
本書は、平成27年施行の足場関係安衛則改正に対応した改訂第2版。新たな措置の内容、足場点検のチェックリストなどを掲載しているほか、27年改正について現場から寄せられた質問・相談56項目を含む合計131項目を「Q&A」として整理している。
例えば、足場の床材が建地間の中央にあるときは、床材と建地との隙間が12cm未満であっても、片側に寄せると12cm以上となってしまう場合について、床材の組み合わせを工夫する、小幅の板材を敷く、床材がずれないように固定するなどの措置が考えられると回答している。
また、墜落災害の事故事例も収録。イラストで解体やはつりなどの作業における災害発生状況を示し、主な要因や対策を明記した。
(建設労務安全研究会 安衛法Q&A部会編著、労働新聞社刊、TEL:03-5926-6888、B5判、216ページ、1800円+税)
平成28年1月1日第2249号 掲載