【安全衛生・お薦めの一冊】『人事部主導によるパワハラ解決と管理者研修ドリル』

2016.03.01 【書評】
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物語から気づきを促す

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 「自分の部署にパワハラはない」と思っていても、陰で「パワハラ上司」と呼ばれているかもしれない。本書は、産業カウンセラーであり、長年企業の人事担当を務めた著者が、企業内のパワハラ防止研修用にまとめた一冊。

 物語仕立ての第一部では、架空企業の営業課長を務める森田さんが悩める上司専門カウンセラーである代々木さんのアドバイスのもと、部下への接し方を見直し、職場環境を改善していく。退職者が相次ぎ、「墓場」と揶揄されていた課の雰囲気が変わるなかで、かつての自分の言動がパワハラだったことに気づいていく。

 研修参加者は、森田さんと自分の言動を比べ、気づいた点などを意見交換する。後半の「上司のドリル」では、グループ討議用に「理想の上司像とは?」などの質問も用意している。上司やリーダー層に「気づき」を促し、働きやすい職場づくりにつなげたい。

(小原新著、経営書院刊、TEL:03-3237-1601、B5判、248ページ、1600円+税)

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平成28年3月1日第2253号 掲載
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