【安全衛生・お薦めの一冊】『実務者のための労災保険制度Q&A』

2016.05.01 【書評】
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対応に迷った時の備えに

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 起きてくれては困るのが労災だが、それだけにいざ労災が発生した際、的確な対応を即座にかつ自信をもって対処できる、と胸を張って言える人はそう多くはいないかもしれない。

 本書は、日ごろ労災保険の実務に携わる機会の多い企業担当者や社労士に向けて、労災保険制度の本質を解きつつ、具体的な事例への対処について指南した解説書である。

 業務上外の認定、通勤災害の定義や給付の種類のような基本的な事項から、損害賠償の算定における過失相殺など他の法制度がからむ複雑な事例や、パワハラ被害と労災との関係といった今日的な話題まで幅広く扱っており、全体を通して根拠となる法令や通達が丁寧に示されている。

 実務担当者にとっては、緊急時の対応のみならず、日常において知識を確認する時にも役に立つ一冊だ。

((公財)労災保険情報センター編、TEL:03-5684-5511、A4版、184ページ、1389円+税)

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平成28年5月1日第2257号 掲載
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