【安全衛生・お薦めの一冊】『楽に読める安衛法 概要と解説』
2017.11.01
【書評】
条文の用語解釈も示す
労働災害の防止や職業性疾病の予防、長時間労働・メンタルへルス対策の推進など、幅広い分野で規制を設けている安衛法。近年、改正の動きも顕著となり、ますます基本的な理念などを知っておく必要性が増している。
本書は、他の多くの法律と同様、「読み解くのに難解」な安衛法を、できるだけわかりやすく記述したものだ。平易な言葉遣いに努めるだけでなく、法改正や追加の時期や、条文ごとの罰則内容などをコンパクトにまとめている。
メモコーナーでは、条文に出てくる用語を解説し、解釈の仕方を示している。例えば「その他」と「その他の」には使い方に違いがあるという。「その他」の場合には例示してあるものが含まれず、「その他の」の場合は例示してあるものが含まれる。
安衛法体系全体を理解することはもちろん、担当者向けの手引きとしても重宝しそうだ。
(尾添博、労働新聞社刊、TEL:03-5926-6888、A5判、436ページ、3200円+税)
平成29年11月1日第2293号 掲載