違法残業で送検 那須、宇都宮などで人気のベーカリー店 大田原労基署
2018.02.26
【送検記事】
栃木・大田原労働基準監督署は労働者12人に100時間を超える違法な時間外労働をさせたとして、パン製造販売業者と同社の代表取締役社長を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで宇都宮地検大田原支部に書類送検した。
同社はパンの製造販売、レストラン、ペンション事業を営んでいる。栃木県那須市、宇都宮市のほか茨城県つくば市などに店舗を展開。テレビで取り上げられたこともある人気店だった。
違反があったのは本店である那須店。同店では月100時間を限度とする特別条項付き36協定を締結していた。しかし、平成29年2月から9月末までの8カ月間、12人の労働者に対して協定の限度時間を超える時間外労働を行わせた。時間外労働は最長の者で1カ月219時間に上る。残業代は適正に支払われていた。
違反は定期監督で発覚した。28年11月と29年8月の2回にわたり指導を行ったが、改善がみられなかったため、書類送検に至った。同労基署は違反の理由について「全国からお客さんが訪れる人気店ということもあり、お客さんの対応に追われ時間外労働が長くなった。常に採用はしていたようだが、時間外労働がかなり長いということもあり定着しなかったのではないか」とみている。
【平成30年2月7日送検】