【今週の労務書】『働き方改革をすすめる「ホワイトカラー資格」』

2018.03.10 【書評】
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仕事評価「社会化」へ

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 職業を問われ、所属する会社名を答える日本人と、「会計」なり「法務」なり職務の名称で答える欧米人との違いは有名。職務給が広く行き渡る欧米社会と、依然年功的要素を払拭できない日本社会の違いといえばそれまでだが、国際競争が激しくなるなか、AI(人工知能)の普及や外国人とのかかわりが不可避な今後の日本企業が勝ち残るためにも、「ホワイトカラー」のあり様を再考すべき時期に来ている。

 保有能力を証明する「資格」に焦点を当てた多角的研究結果と考察で本書は構成し、日本で企業内にとどまる「仕事の評価」を社会化するための新たな資格の創設を提言する内容。日本と諸外国の様ざまな違いを浮き彫りにしていく行間からは、能力開発の必要性の文字が浮かび上がってくる。

(宮下清著、中央経済社刊、TEL:03-3293-3381、2800円+税)

平成30年3月12日第3152号16面 掲載
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