無資格者が玉掛け行い死亡 製材会社を送検 徳島労基署

2018.03.15 【送検記事】
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 徳島労働基準監督署は無資格の労働者に玉掛けを行わせたとして、製材会社と同社の代表取締役を労働安全衛生法第61条(就業制限)違反の疑いで徳島地検に書類送検した。無資格者が玉掛けを行った結果、労働者が死亡する労働災害が起きている。

 同社は製材、木材販売を営んでいる。労働災害は同社が1次下請として木材の搬入と積み下ろしを請け負う、徳島市内の建設工事現場で起きた。平成29年3月31日、小型トラックの荷台に積んだ木材に玉掛けし、積み下ろす作業をしていた労働者がトラックの荷台から転落。労働者は病院に運ばれたが、4月2日に頸部と頭部挫傷により死亡した。

 木材をつり上げる移動式クレーンとトラックの間には仮設トイレがあり、クレーンの運転者から荷は見えない状態だった。運転者は死亡した労働者の合図を受け、荷をつり上げたが、2メートルほど上げたところで「ガクン」と荷が揺れたという。事故の瞬間を見ていた者はいなかったが、このときに転落したものとみられる。同労基署では被災状況や他の労働者の証言から「つり上げた木材が回転し労働者に迫り、それを避けようとした労働者が木材に掴まったところ、荷が引き上げられ宙ぶらりんになった。労働者は荷台に戻ろうとしたが、足を滑らせ転落したのではないか」とみている。

 同労基署は「直接の原因は労働者が足を滑らせたことだが、そもそも荷の近くに労働者がいたことが問題。玉掛け講習では荷の2メートル以内には近寄らないよう指導している。講習を受けていれば防げた労働災害だ」としている。

 無資格者に玉掛けを行わせたことについて、同組合の参事は「長く勤めるベテランだったので、大丈夫だと思った」と話しているという。

【平成30年2月23日送検】

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