【安全衛生・お薦めの一冊】『わかる!使える!5S入門<基礎知識><段取り><実践活動>』
2018.04.17
【書評】
整理整頓の「作戦」示す
整理・整頓・清掃・清潔・躾を意味する「5S」は改善活動の基本として広く知られているが、ただ片づければ良いというものではない。5S活動を改革のサイクルと捉え、工場長自らが先頭に立ってPDCAを回していくことが重要といえる。
本書では、基礎知識として5Sの目的と意味を理解したうえで実践活動を解説する。不要品に赤札を貼って整理していく赤札作戦、モノを置く場所を決める「看板作戦」、作業性を重視した職場のレイアウトへと見直す「ペンキ作戦」。また、要らないものを発生させないなどの「予防3S」の考えも説明する。
日本で考え出された5Sの活動は、海外工場での従業員教育でも活用されて大きな成果を上げている。職場改善の基礎になる活動だからこそ、上手くいかないと安全活動にも支障が出る。効果的な5Sの進め方を押さえておきたい。
(古谷誠著、日刊工業新聞社、TEL:03-5644-7410、A5判、176ページ、1800円+税)
平成30年4月1日第2303号 掲載