送検件数が2割減 大阪労働局・平成29年
2018.05.07
【監督指導動向】
強制捜査実施は11件
大阪労働局は、平成29年の書類送検状況を取りまとめた。前年に比べ2割以上送検件数が減少しており、62件だった。
法令別に内訳をみると、労働基準法関連は30件(前年比25%減)で、労働時間・休日に関する違反が12件とめだった。たとえば1月には、36協定で定めた1カ月42時間の限度を超えて82時間の違法残業をさせた運送業者を処分している。突発的な業務量の増加から人手不足となり、違法残業へとつながっていた。
労働安全衛生法関連は32件(同20%減)で、機械等の危険防止と墜落等の危険防止がそれぞれ9件だった。生垣剪定中の墜落防止措置を怠っていた、荷役作業中にヘルメットを着用させていなかった――などのケースがみられた。
強制捜査を行ったケースは11件。日本郵政を労災かくしで送検したケースなどがある。
業種別にみると、建設業16件、その他の業種13件、製造業12件の順。前年28件だった建設業での減少が際立つ。