玉掛け作業中に54キロの砂の塊が激突 基礎工事業者を書類送検 新潟労基署
2018.07.19
【送検記事】
新潟労働基準監督署は、玉掛け作業に当たり危険防止措置を講じなかったとして、基礎工事業者と同社現場責任者を労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで新潟地検に書類送検した。
平成30年3月、同社は、新潟県新潟市の倉庫棟解体工事現場で、鉄筋コンクリート製の杭を機械で地面から抜いた後、垂直状態の杭を一度水平にし、地上に下ろすという業務をしていた。別の移動式クレーンを用いて水平にするため、杭の下端にワイヤーをかける玉掛け作業を行っていたところ、杭に付着した砂の塊が落下、作業していた労働者に直撃し死亡する労働災害が発生した。砂の塊は、約54キロだった。
同社は、玉掛け作業を行わせるに当たり必要な、物体落下の危険防止措置を講じていなかった。その理由として、「早く作業を終わらせたかった」と述べている。また、同労基署は、「杭の砂を落としてから作業させていれば、労災を防げたのではないか」としている。
【平成30年6月7日送検】