労働基準監督官と臨検
2016.05.21
【マンガ・こんな労務管理はイヤだ!】
こんな恐い監督官がいたら、落ち着いて仕事できないわ。
狂犬か…
解 説
労働基準監督官は、事業場、寄宿舎その他の附属建設物に臨検し、帳簿および書類の提出を求め、または使用者もしくは労働者に対して尋問を行うことができます(労基法101条)。この場合の「臨検」とは、労働基準監督官としての職務執行のため、労基法違反の有無を調査する目的で事業場等に立ち入ることをいいます。「帳簿および書類」には、労働者名簿、賃金台帳だけでなく「その他労働関係に関する重要な書類」を指すとしています(労基法コンメンタール)。例えば、出勤簿、タイムカード等の記録、労使協定の協定書等があると解されています。
さらに、法102条では、労基法違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行うとしています。
通常は是正指導を中心に行いますが、証拠隠滅、調査妨害が認められる場合、「逮捕」もあり得ます(労働新聞4月4日付3059号3面)。
※マンガは労働新聞平成26年6月9日第2972号12面「人事学望見 第962回 労働基準監督官を甘くみないで! 警察官と同じ司法警察権を持つ」をヒントに描いたものです。詳細は労働新聞読者専用サイトにてご覧ください。