介護事業場 違反率が前年比で10ポイント上昇 8割弱に 北海道労働局・29年監督結果
2018.08.20
【監督指導動向】
割増賃金関係の違反が最多に
北海道労働局は、平成29年に介護労働者を使用する160事業場に対して実施した監督指導結果を公表した。労働基準関係法令違反がみつかった事業場は全体の8割に迫る126事業場だった。
最多の違反は割増賃金の支払いに関する項目で70件だった。時間外労働とすべき労働時間に対し、法定の割増賃金を支払っていない、法定の割増賃金を支払う際、割増賃金の基礎に入れるべき手当が算入されておらず、割増賃金の単価が正しく算定されていないなどの違反事例があった。
このほか「労働時間に関する事項」57件、「健康診断の実施に関する事項」57件などがめだつ。
過去3年の監督指導実施状況をみると、実施件数・違反率の順で、27年は146件・69.9%、28年135件・68.1%、29年160件・78.8%。前年比で違反率が約10ポイント上昇した理由について同労働局監督課は、「長時間労働・過重労働に関する項目を中心に監督指導を実施した結果」としている。