庇から転落し頭部に重傷 安全帯付けずに作業させた清掃業者を送検 岐阜労基署
2018.08.22
【送検記事】
岐阜労働基準監督署は庇から転落し43歳の男性労働者が頭部に重傷を負った労働災害で、建物清掃業者と同社の業務部課長を労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで岐阜地検に書類送検した。
労働災害は平成29年12月17日に、岐阜市内の施設の清掃現場で発生した。被災労働者は高さ2.89メートルの庇の上で、窓の清掃をしていたところ、誤って転落した。労働者は頭部に重傷を負い、現在もリハビリ・休業中だという。
労働安全衛生法は2メートル以上の高さがあり、労働者が転落する危険がある箇所には、手すりなどを設けなければならないと定めている。手すりなどを設けることが困難な場合は、安全帯を使用させるか防網を設けなければならないが、同社の業務部課長はそれらの措置を怠っていた。同労基署は違反の理由について「ブランコ作業の場合は転落防止措置を講じていたようだが、庇は立って作業できるということで、甘くみてしまったのではないか」とみている。
【平成30年7月20日送検】