清掃作業中に右腕切断 機械止めなかった製造業者を送検 大津労基署
2018.09.11
【送検記事】
滋賀・大津労働基準監督署は、清掃作業中の安全対策を怠ったとして、ゴム製品の製造販売業者と同社滋賀工場の係長を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で大津地検に書類送検した。平成30年4月、同社労働者がする労働災害が発生している。
被災した労働者は押出機のゴム投入口で、ホッパー部分の拭き取り作業に従事していた。このとき、使用していた布を投入口に落としたため拾い上げようとしたところ、内部で回転していたスクリューに右腕を巻き込まれ、肘から下を切断している。
同社は清掃作業を行わせる際、機械を停止させる措置を講じていなかった疑い。
同労基署によると25年以降、管内で機械の清掃作業中に運転停止措置を講じなかったとして身体の一部を切断した労災が11件発生しているという。運転を停止しなかった原因として、「労働者や管理者が巻き込まれる危険を認識していなかった」「作業が短時間で終了する、頻度の少ないものだった」「管理者が機械の運転をせず清掃作業が行われていることを把握できず、運転停止を徹底できなかった」――の3パターンがある。
同種の災害防止に向け、機械の清掃作業に関する手順の再確認などの指導を実施しているとした。
【平成30年8月13日送検】