死亡者が前年同期比で倍増 福島労働局・減災へ緊急要請
2016.06.07
【監督指導動向】
福島労働局は、労災による死者急増を受けて、県内の14災防団体へ労災防止に向けた緊急要請文を発出した。
28年4月末までに発生した死亡災害は前年同期比の2倍となる8件に上り、墜落災害がめだつ。倉庫新築現場で梁の上から4メートル墜落した(建設業)、酒造タンクの周囲に保温シートを取り付けていたところ、木製の足場から墜落した(酒類製造業)、キャスター付き椅子を踏み台にしてラベルプリンターを棚へ戻そうとした際に椅子が動いて座面から転落し、頭部を強打した(教育研究業)――といった事例がある。墜落以外では、コンベヤーのメンテナンス中にチェーン歯車の間に挟まれた(食料品製造業)、擁壁工事中に倒れてきたコンクリートブロックの下敷きとなった(土木工事業)といったケースがあった。
同労働局は「休業4日以上の労災も前年同期比17%増えている。墜落・転落災害防止に関する注意喚起をしてもらうとともに、積極的に安全パトロールを実施してリスクアセスメントを進めてもらいたい」とした。6月に県内各地で開く安全衛生週間推進大会の場でも、積極的に災防を訴えていく方針も示している。