正社員2人に9カ月間賃金を1円も支払わず 運動用器具メーカーを送検 藤岡労基署
2018.10.25
【送検記事】
群馬・藤岡労働基準監督署は正社員2人に9カ月間、1円も賃金を支払わなかったとして、運動用器具の製造・販売業者と同社の代表取締役を最低賃金法第4条(最低賃金の効力)違反の疑いで前橋地検高崎支部に書類送検した。
同社はゴルフクラブのシャフトやスポーツ吹き矢の製造・販売を営んでいる。代表取締役は平成29年4月1日~12月31日までの9カ月間、正社員2人に賃金を全く支払わなかった。不払い総額は276万2704円に上る。
違反は労働者の申告で発覚した。同労基署は約半年に渡り賃金を支払うよう行政指導を続けたが、改善がみられなかったため送検をした。労働者2人はすでに退職をしているが、同社は倒産しておらず、派遣労働者1人を新たに受け入れ事業を継続しているという。
倒産により賃金が支払われない労働者は未払い賃金立て替え払い制度を利用できる。しかし、同社は事業を継続しているため、労働者2人の救済が図れない状況にあるという。
【平成30年10月11日送検】