身だしなみ
2016.06.11
【マンガ・こんな労務管理はイヤだ!】
整っているといえば整っているけど…
この会社、見世物小屋かよ!
解 説
髪型やヒゲは個人の自由、というわけではなく、職種や担当業務等の内容など、企業運営の必要性から規制することができないわけではありません。
郵便局員の長髪やヒゲに関する事案(神戸地判平22・3・26、本紙2812号掲載)では、事業遂行上の必要性が認められ、労働者の利益や自由を過度に侵害しない合理的な内容の限度で(身だしなみ基準の)拘束力が認められるとしています。
つまり、顧客に不快感を与えるような長髪等は不可ですが、マンガにあるとおり、整えられたものであればOKという解釈です。不快感を与えるといえるような場合でも、実際クレーム等があればともかく、懲戒処分は避けるべきということのようです(本紙2812号の解説)。
ちなみに、神戸地裁の判決では、長髪やヒゲに関する月1回、あるいは2カ月に1回の指導について、「身だしなみ基準」の解釈を誤ったもので不法行為が成立するとした点には留意が必要です。
※マンガは労働新聞平成28年2月1日第3051号12面「人事学望見 第1039回 ひげや茶髪は不良社員か 身だしなみは個人の自由が主流」をヒントに描いたものです。詳細は労働新聞読者専用サイトにてご覧ください。