熱中症 気温30度未満でも発生 福井労働局・過去10年の災害まとめる

2016.07.07 【監督指導動向】
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熱中症 福井労働局は、過去10年間の職場での熱中症による労働災害の発生状況を取りまとめた。屋外作業での2割が、その日の気温が30度未満の時に熱中症が発生している。

 それによると、平成18年以降の福井県内で発生した職場での熱中症による休業4日以上の死傷者数は29人に達する。20年、22年には死者も出ている。ピークは22年で、死傷者が10人発生した。業種別にみると、3分の1を建設業が占めている。

 発生月数別では、7,8月に集中している。時間別では午後2時~4時に多発する傾向がある。

 屋外で24件発生おり、このうち2割は、気温30度未満の条件で起こっている。ある建設業者では、気温24.3度、湿度95%という条件での機材整理中に熱中症となった労働者が出ている。この他、30度未満で発症した例として、水田での防草剤散布作業中(農業/気温24.7度)、遺跡発掘現場での草刈り作業中(教育研究業/気温27.8度)、引越し作業終了後(運送業/28.0度)――などがある。

 屋内でも5件の発生している。たとえば製造業の工場では、炉が設置されている工場内で、荷物の積み下ろし作業中に体調不良となった。

 このため同労働局は、今夏も猛暑が予想されることから、建設工事の発注機関や建設業の業界団体など39団体に熱中症予防対策の徹底を求める要請を行っている。こまめな水分補給はもちろん、暑熱順化期間の設置などが重要としている。

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