林業で労災急増 被災者は経験5年未満、50代以上に集中 津山労基署
2016.07.25
【監督指導動向】
岡山・津山労働基準監督署管内では、平成27年に林業の労働災害が急増した。26年に比べ1.75倍の35件発生している。このため、今年度新たにパンフレットを作成し、労災防止を呼び掛けている。
同パンフレットでは、27年に発生した労災の傾向をまとめている。被災者の半数は、入職して5年未満の経験の浅い労働者や、50代以上の労働者に集中している。同労働局によれば近年、若年層の新規入職者が増加傾向にあるという。
実際に発生した災害例も記載している。50代の労働者が死亡したケースでは、トラックに積んでいた丸太を降ろす作業中に、丸太が直撃した。40代の労働者は、斜面で立木を伐採中に突然倒れてきた枯木に当たり、首を骨折している。
同労基署はパンフレットとともに、伐採作業時の安全とチェーンソーの使い方をチェックするリストも作成し、配布している。作業計画、服装・保護具、伐倒作業、チェーンソー、その他の5項目について計20個の確認事項を用意し、自主的に安全を確認できるようにした。