【今週の労務書】『2019年版 春季労使交渉・労使協議の手引き』
2019.02.09
【書評】
13の企業事例を収載
今年も始まった春闘は、年に1回、労使が胸襟を開いて賃金等労働条件の妥当性について話し合う、日本特有の労使慣行であるのはいうまでもない。
さはさりながら、とりわけ中小は労働組合のない企業が大半で、「うちは従業員が要求しないからどの程度上げれば良いか分からない」とする経営者も珍しくない。
いわゆる「経労委報告」が経営者の春闘指針だが、そこで示された方針の裏付けデータなどを解説するのが本書。
詳細はお読み頂くとして、社員の働き甲斐を高めたり、生産性を上げたりするために取り組まれている13の企業事例を今年度版では紹介。強行法規に裏付けられた4月施行(中小は1年遅れ)の「働き方改革関連法」への対応の仕方など、先進例を参考にヒントが得られる。
(経団連事務局編、経団連出版刊、TEL:03-6741-0043、1800円+税)
平成31年2月11日第3196号16面 掲載