【安全衛生・お薦めの一冊】『STOP! 冬季災害を防ぐ安全対策』
2019.02.25
【書評】
凍結による転倒防止も
冬季特有の災害は、転倒による打撲、雪下ろし中の墜落災害など重篤な災害につながるケースが少なくない。その原因としては、寒さにより体の動きが鈍くなることに加え、積雪や路面の凍結、普段は行わない除雪作業などの作業条件、作業環境が影響している。
本書は屋根、足場、重機の災害事例、安全対策のほか交通事故についても解説。建設業以外にも対応しており、製造業や事務所での凍結防止対策を示している。「冬季の労働災害はどうなっているの?」「防寒対策は大丈夫?」「冬季特有の災害(挟まれ、巻き込まれ)」など全8章の構成だ。
例えば、コンクリートカッターがマフラーを巻き込み作業員の下あごに接触した災害には「マフラーではなく、ネックウォーマーを着用する」「朝礼時、服装の点検を行う」と指示している。イラストがふんだんに使用され、分かりやすい。
(佐々木登著、清文社刊、TEL:03-6273-7946、B5判、16ページ、170円+税)
平成31年3月1日第2325号 掲載