「お互い様」の風土作る/高松太田社労士事務所 谷川 由紀

2019.03.03 【社労士プラザ】
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高松太田社労士事務所
谷川 由紀 氏

 社会保険労務士になる前は、約11年間、人材業界で転職支援に携わった。

 多い日は二桁を超える求職者の面談を担当し、1000人超の転職支援に携わったが、育児や介護、また障害や持病等によって、素晴らしいスキルや経験があっても、それを活かす仕事になかなか就くことができずに活動が長期化するというケースに何度となく直面した。

 たとえ働き方に制約があっても、また、性別にかかわらず、誰もが自分らしく働くことができる。そのような社会づくりにもっと寄与できる取組みができないだろうか、そう悩む日々のなか、ある時「少子高齢化」「労働人口減少」という大きな課題について深く学ぶ機会があった。これから先の就業環境は大きく変わると確信し、制約があっても自分らしく働ける、また企業も限られた人員数でありながらも生産性を上げて組織力で戦える――そのような環境づくりのお手伝いをしたいと思い、在職中に受験し、社会保険労務士となった。

 そのため、現在も育児・介護と仕事の両立支援、女性活躍推進、働き方改革支援、多様な人材の活用支援などの業務を中心に活動している。

 中小企業に支援を行うなかで日々感じるのは、単にテレワークや短時間勤務などの制度を導入するだけでは、働きやすくはならないということである。働き方に制約がある人材を積極的に活用するには、制度の導入と同時に「お互い様の風土づくり」に取り組むことが極めて重要である。

 働き方改革支援では、昨年度より県委託事業である働き方改革モデル企業サポート事業の支援担当(専門家)として、モデル企業に対する支援業務などにも携わっているが、企業ごとに無記名等でアンケートをとり、各企業の社員のニーズを正しく把握した上で、働きやすくなるための制度の導入支援や人事評価制度構築の提案をしている。

 また、「お互い様の風土づくり」「組織内のコミュニケーション力向上」のために、怒り・イライラを上手にコントロールするための心理コントロール技術「アンガーマネジメント」の研修などを積極的に実施している。自分の大切にしている価値観が、他人と必ずしも一緒ではないということに改めて気付くことで、組織内の人間関係が良好になり、グループワークを通じて、長年一緒に働いてきた同僚の知らなかった一面を知り、相互理解を深めたり、お互いに認め合う等、研修の効果により「お互い様の風土づくり」に一定の効果があると感じている。

 これからも、ソフト面とハード面の両面からのアプローチを大切に、支援に取り組みたいと思っている。

高松太田社労士事務所 谷川 由紀【香川】

【公式webサイトはこちら】
http://takamatsu-ota-sr.com/

平成31年3月4日第3199号10面 掲載
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