クレーンの転倒に巻き込まれ死亡 土木工事業者を送検 防止策定めず 新庄労基署
2019.03.05
【送検記事】
山形・新庄労働基準監督署は、移動式クレーンの転倒に巻き込まれ労働者が死亡した労働災害で、土木工事業者と同社の代表を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで山形地検に書類送検した。クレーンの作業方法や転倒を防止するための計画を策定していなかった。
労災は平成30年10月6日に、同県最上郡真室川町の倉庫で起きた。倉庫では同社の労働者2人が、別の現場で伐採した木材の搬送作業に当たっていた。1人の労働者がつり上げ荷重2.93トンの車両積載型移動式クレーン(ユニック車)を操作し、重さ約2.5トンの木材の荷降ろしをしていたところ、クレーンが転倒、クレーンとともに斜面を転がり落ちた。労働者は救急搬送されたが同日死亡が確認された。死因は胸部外傷多発肋骨骨折、両側血気胸だった。転倒の原因は過荷重とみられる。
労働安全衛生法は移動式クレーンを使い作業を行うとき、転倒による危険を防止するため、あらかじめ作業方法や転倒防止策などを定めなければならないとしている。
【平成31年2月13日送検】