【安全衛生・お薦めの一冊】『新版 目で見る安全(墜落防止対策編)』
2019.04.25
【書評】
落下距離から改善例示す
今年2月、「安全帯の規格」が全面改正され「墜落制止用器具の規格」の施行・運用が始まった。
本書は、これらの法改正に対応した新版。写真を主体にして高所作業での改善が必要な事例には「×」、改善後の事例には「○」と示し、該当する法条文も盛り込んで分かりやすく解説している。
例えば、建築鉄骨作業でフルハーネス型安全帯を装着する場合について、足元にフックを掛けて作業を行い、第二種ショックアブソーバーのランヤードを使用していない写真を挙げた。これだと墜落制止時に落下距離が長くなるため、可能な限り、腰より高い位置に設置してある水平親綱にフックを掛けて、第一種ショックアブソーバのランヤードを使用して作業を行うこととして、改善後の写真を掲示している。
足場や作業床、開口部養生、架設通路、車両系建設機械なども網羅し、幅広い現場で活用できる。
(建設業労働災害防止協会編、TEL:03-3453-8201、B5判、94ページ、1230円)
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2019年5月1日第2329号 掲載