中小企業の助成金活用を促進 埼玉労働局・地域別最低賃金25円アップで
2016.10.17
【監督指導動向】
埼玉労働局は、平成28年10月から県内の1時間当たりの最低賃金額が25円アップして845円となったたことを受け、最低賃金額の周知活動に力を入れている。とくに中小企業に向けては、「業務改善助成金とキャリアアップ助成金を有効活用してほしい」としている。
同労働局が平成28年1~3月に実施した最低賃金に関する臨検監督結果によると、当時の最低賃金である820円未満で労働者を働かせていた事業場は385件中63件だった(違反率16.4%)。最低賃金未満で働かせていた事業場に理由を複数回答で尋ねたところ、「適用される最低賃金額を知らなかった」(50.8%)、「賃金を時間額に換算して比較していなかった」(15.9%)などがめだった。
そのため「25円アップしたことを踏まえつつ、最低賃金額を周知していく」としている。最低賃金額が改定される前日である9月30日には、JR大宮駅前で大規模な周知活動を行った。今後、臨検監督を実施する一方、中小企業に向けては、厚生労働省が用意している業務改善助成金やキャリアアアップ助成金を活用して最低賃金以上の支払いを促していく。