「つる」除去せずに木を切らせた個人事業主を送検 新潟労基署
2019.09.26
【送検記事】
新潟労働基準監督署は、伐木作業中に労働者が墜落死した労働災害で、造園業を営む個人事業主を労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで新潟地検に書類送検した。
労働災害は令和元年7月11日に、同市内の山林で起きた。伐木作業には個人事業主が雇用する72歳の男性労働者が従事していた。労働者は雑木の根元を切り倒そうとしたが、「つる」が絡まり木が倒れなかった。木を倒すため、木に「はしご」をかけて上り、絡まったつるをのこぎりで切ったところ、直後に木は倒れ、労働者ははしごの上でバランスを崩し、4メートル下の地面に墜落した。労働者は救急搬送されたが同日死亡が確認された。死因は頚椎骨折だった。
労働安全衛生法では、伐木作業における危険を防止するため、事業者は労働者につるの除去などをさせなければならないと定めている。同労基署は「つるをあらかじめ取り除かないと、倒れる際の障害になり危険」と話している。
【令和元年9月5日送検】