【安全衛生・お薦めの一冊】『フルハーネス時代の新しい現場管理』
2019.09.26
【書評】
改正に対応した使用法解説
「高さ6.75m(建設業は5m)を超える高所作業は原則フルハーネス」とする改正労働安全衛生規則が今年2月1日に施行され、「安全帯」が「墜落制止用器具」と改められた。本書では労働基準監督官として長年事業場の指導に当たった著者が、安全担当者が知っておくべき対応を解説する。
作業開始前の作業箇所の高さの確認、墜落制止用器具を取り付ける設備の高さや強度の確認、さらに着用に関する指示を安全日誌に記録することも重要としている。
Q&Aでは、「カラビナは縦方向に荷重がかかるように使う」「安全ブロックは使用前にロック機能を確認」「二丁掛けで無フック状態をなくす」「宙づり状態での延命措置」など特別教育では教えきれない細かな注意点を取り上げる。墜落制止用器具を着用して高所作業を行う人、現場の安全管理に当たる人のどちらも目を通しておきたい一冊。
(菊一功著、労働新聞社刊、TEL:03-5926-6888、B5判、52ページ、500円+税)
2019年10月1日第2339号 掲載