顧客第一主義の徹底へ/社会保険労務士法人田村社労士事務所 代表社員 田村 桂介
社会保険労務士として平成13年1月に開業し、15年が経過した。これまで、企業の人事・労務業務に携わってきた経験の中で、企業経営にとって人材の重要性に気付いたことがきっかけとなり、もっと専門的に勉強をしたいと考え社会保険労務士をめざした。そして、開業当初から社労士業務全般において専門性の高い事務所作りを目標に日々研鑽し続け、現在に至っている。
当事務所の経営方針は顧客第一主義徹底をモットーに、依頼者の身近なパートナーとなり、労働社会保険諸手続きのサポートおよび労務コンサルティングを通じて職場の活性化、生産性の向上、企業業績の躍進をお手伝いすることである。
近年、当事務所には口頭による労働条件の不一致から起きるトラブルや解雇および未払残業代問題などについての相談が増えてきている。また、育児短時間勤務などの子育て支援および介護休業といった仕事と家庭の両立支援についての相談も増えてきており、これからの企業経営の手法には、働きやすい職場づくりや職場のコミュニケーション力およびチームワーク力を定着させることが重要であり、職場全体の一体感がますます必要になると感じている。
なお、これまでの業務の中で記憶に残っている事例としては、従業員の退職をめぐるトラブルにより労働審判手続き申立てを受けた企業から紛争解決の依頼を受けた相談で、弁護士とともに労働審判開始から通常訴訟の判決に至るまで事業主に付き添ったことである。争点は退職理由が解雇なのか自己都合なのかで、最終的には企業側の申立てが却下された。双方で言った言わないの主張をし、書面等の確実な証拠がない場合は、企業側が不利になることを痛感した事例である。今後はこの実例を活かして、関与先企業には労使紛争になった場合でも大きな問題にならないような労務管理上のアドバイスを行っていくつもりである。
最後に、事務所経営で心がけていることは、常に依頼者の立場に立ち、依頼者にとって有益なものとなるよう、最善な方法をアドバイスすることである。労使がお互いに納得できるような問題解決はもちろん、今後どのような問題があるか、先を見通して適切な労務管理ができるようなサポートを常に心がけていきたいと思う。
社会保険労務士法人田村社労士事務所 代表社員 田村 桂介【栃木】
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