【今週の労務書】『「社員が主役」の会社はなぜ逆境に強いのか』
2019.10.19
【書評】
変革事例を多数収録
人を動かす方法は2つある。1つはルールと制度による徹底した管理、もう1つは社員の主体的な意欲を引き出すことだ。本書は後者の方法により倒産寸前の会社が再建した事例や、社員の決意が全社を巻き込み会社が生まれ変わった事例を交えながら、「社員が主役」の会社の強さを説いている。
社員の意識改革を組織変革につなげる方法としては「始動」「共感づくり」「引き出し」「行動変化」「新しい企業文化の誕生」の5つのステップを紹介。中でも共感づくりは「信頼し合える関係を築くために不可欠」と指摘している。
共感づくりのツールは「360度評価」が有効とした。評価を通じて互いを知り、互いを受け入れることで、連帯感が生まれ、組織変革につながっていくという。
(志水克行著、あさ出版刊、TEL:03-3983-3225、1500円+税)
令和元年10月21日第3229号16面 掲載