【今週の労務書】『実例から学ぶ パートタイム労働者のトラブル解決と防止策のすべて』
2019.11.02
【書評】
50のトラブル参考に
パートタイム労働者の雇用管理の基本や現状、トラブルの防止策を説くのが本書。同一労働同一賃金など最新の雇用管理にも触れ、法規制への不十分な理解から発生する各種問題に対処している。
現状の問題点として、雇入れ時の労働条件明示の不徹底などを挙げた。労働条件の明示は労働基準法第15条により義務付けられているが、パートタイム労働者雇入れの際は簡単な口頭説明のみに留まっていることが多いのが実態である。労働条件を書面で明示することが、トラブルの減少につながるとした。
具体的なトラブル事例として50事例を紹介している。場面別の具体例と共に対応と再発防止策を掲載。ポイント解説により、パートタイム労働者の雇用管理をより理解しやすいものにしている。
(小林包美著、第一法規刊、TEL:0120-203-694、2500円+税)
令和元年11月4日第3231号16面 掲載