技能実習監督結果 7割超で法違反 送検7件は全国の4割占める 岐阜労働局・H30年
2019.11.13
【監督指導動向】
岐阜労働局は、管内7労働基準監督署が平成30年に外国人技能実習生を雇用している事業場へ実施した監督指導結果および書類送検状況を公表した。送検は7件で、全国(19件)の約4割を占めている。
監督指導は363事業場に実施し、71.6%に当たる363事業場で労働基準関係法令の違反が発覚している。主な違反事項は、違反率が高いものから順に労働時間(24.8%)、使用する機械に対して講ずべき措置などの安全基準(19.8%)、割増賃金の支払い(19.6%)などだった。
監督指導対象事業場は、技能実習生の増加を理由に増加傾向にある。26年以降事業場数は、145、198、213、226、363と右肩上がりに増えている。
送検した7件はすべて縫製業が対象だった。たとえば関労基署は、総額1000万円以上の賃金を支払わなかったシノダソーイング㈲を処分している(=関連記事)。同社内では多額の使途不明金が認められた。同労基署は不払いの理由はこの使途不明金にあるとみている。
大垣労基署は、中国人技能実習生に違法な時間外労働をさせたうえ、賃金と労働時間に関する記録を廃棄し保存しなかったとして、㈱CLUSTERを書類送検した(=関連記事)。