【安全衛生・お薦めの一冊】『清掃作業安全衛生の手引き』
2019.11.26
【書評】
適正な作業方法を示す
ビルの窓ガラスを清掃していたところ地上に墜落、道具を運搬作業中にギックリ腰――。ビルメンテナンス業の労働災害の多くは清掃中に起きている。東京ビルメンテナンス協会では、災害防止の取組みとして従来「清掃作業安全衛生基準」を発刊していたが、作業方法、作業手順、各種資機材を現在の現場の実態に合わせ「清掃作業安全衛生の手引き」と名称を変更し、内容を見直した。
本書は「労働災害防止の基本対策」「建物内部清掃作業」「清掃用機械作業」「資材の安全」など全10章で構成。具体的な作業の留意点を示しているのが特徴だ。例えば「バキュームクリーナー」では「濡れた手で機械を取り扱わない」「中腰の作業が多いので腰を痛めないように、随時、腰を伸ばすなど各自工夫をする」など注意を促している。
チェックリスト、職場体操なども紹介しており、参考になる。
(東京ビルメンテナンス協会編・刊、TEL:03-3805-7555、A4判、67ページ、1000円+税)
2019年12月1日第2343号 掲載