【安全衛生・お薦めの一冊】『日本で働く方のためのイラストで学ぶ!安全衛生漢字ドリル』
2019.12.26
【書評】
「禁」の文字はどんな意味?
外国人労働者の増加に伴い、労働災害に被災するケースが増えてきている。安全、健康に仕事をするためには、現場の注意書きや標識を理解することが求められる。本書は、漢字ドリル形式で、注意喚起に使われる漢字を用例を交えながら紹介していく。
例えば、「毒」は有毒、中毒、食中毒などに使われ、「からだに害を与えるもの」があることを意味する。「禁」の文字は、立入禁止や厳禁、禁煙など、「~してはいけない」シーンで使用する。「電」は静電気、電源、感電というように、漢字一文字と危険の内容を対比させ、イラストを交えながら分かりやすく説明している。
漢字が母国語であれば感覚的に理解できるが、そうではない国籍の人は形だけでは意味するところを想像できず、災害の危険は高まる。日本に来たばかりで、まだ日本語に不慣れな外国人への安全教育の初歩として活用しやすい一冊だ。
(中央労働災害防止協会編、TEL:03-3452-6401、B5判、56ページ、800円+税)
2020年1月1日第2345号 掲載