【今週の労務書】『いますぐ始める 残業をゼロにする職場のしくみ』
2012.01.30
【書評】
具体的な取組手順示す
筆者は、企業が残業ゼロを実践すれば、人件費の抑制のほか、社員が自己啓発や勉強などスキルアップに費やす時間の増加、時間当たりの生産性の向上、過労死リスクの減少といった大きな効果が得られると指摘する。
本書では、残業ゼロを達成するための仕組みづくりのポイントを、「計画」「業務改善」「社員教育」の3つの視点から解説。その上で、具体的な取組み手順を示した。
残業ゼロに向けた第一歩として、残業の事前許可制やノー残業デーの設定など、試験的な残業規制の導入を勧めている。残業の許可申請が業務の進め方を見つめ直すきっかけになるように、申請書には「所定時間内に業務が終わらなかった理由」を書かせるようアドバイスしている。
(岡田良則・桑原彰子著、自由国民社刊、電話03-6233-0781、1600円+税)
平成24年1月30日第2858号16面 掲載