【今週の労務書】『徒然にメンタルヘルス―こころをケアする』
2012.05.07
【書評】
豊富な事例で要諦示す
厚生労働省では、長時間労働などを理由とした精神的疾患の労災補償認定事案を中心に、労働者が勤務する事業場でのメンタルヘルス対策の指導を強化している。労働時間管理のチェックは当然として、健康対策の内容にも改善指導を行う。
企業にとって、メンタルヘルス対策は今や欠かせない施策。とはいえ十人十色と表現されるように、職場で日常的に発生するストレス対策は難しい。
日本生産性本部のメンタルヘルス研究所参与として多数の事例に接した体験を、本紙姉妹誌「労経ファイル」に2年間にわたって紹介した中から、筆者が厳選した36のケースを収録。日常の気付き、思いやりの必要性など、事例に沿った要諦はメンヘル研修にはうってつけの一書。
(国吉空 著、日本生産性本部生産性労働情報センター 刊、TEL:03-3409-2508、本体600円+税)
平成24年5月7日第2871号16面 掲載